【人権教室がありました】ー難しい内容を伝える時の保育者の工夫ー

【何が始まるんだろう?のワクワクを作る】

今日は【人権教室】がありました。人権教室と聞くと少し難しく感じるかもしれません。子どもたちに「人権教室で劇をやるよ」と伝えても頭の中は、はてなマークで埋まりますね。なので保育者として劇の導入では「今日は先生たちが劇をやってくれるんだって」と伝えます。これによって・・・

・いつも身近にいる先生たちが劇をやるらしい

・先生たちの劇ってどんなのだろう?

・先生たちの劇?なんだか面白そうだ

というようになる訳ですね。子どもたちがこれから行われることにワクワクするような声掛けをすることで十分なのです。あとは劇の内容です。

【劇の内容】

今回の劇の登場キャラクターは・象・お母さん象・ワニ・カバです。簡単に話をすると口が大きいワニとカバが羨ましいと思う象。他の動物たちは「なんでそんなに口が小さいんだ」と仲間外れにしてしまいます。お母さん象に「どうして僕は口が小さいの?」と相談します。するとお母さん象は「あなたには大きくて長い鼻があるでしょう?」と答えてあげます。

 

次の日、ワニとカバが高い場所にリンゴが実っているのを見つけますが取ることが出来ません。すると象が自慢の鼻でリンゴをつかみ取ってあげるのです。口は小さくても自分の素晴らしいところに気付いた象は他の動物たちと楽しく過ごすようになった。というお話です。

【保育的見解】

今回の話は「多様性」についてですね。簡単に言うと「みんな違ってみんないい」です。聞いたことあるかと思います。それを分かりやすく劇で表現したわけです。当然子どもたちは先程の導入で劇に対する興味関心があるわけですから、じっくり劇を見ます。しかし「先生たちが劇をやってて面白かった」もいいですが、この劇の意味を皆で考えて落とし込む必要があります。

 

ですから、簡単に物語を振り返ります。

・象さんはなんで仲間外れになっちゃったんだろう?

・象さんは自分のどこが嫌いだったのかな?

・象さんのいいところってなんだろう?

・象さんのいいところに気付いた他の動物たちはどうだったかな?

などと質問をして皆で共有していきます。そして振り返った後に

 

‘‘皆も足が速かったり、字が書けたり、ブロック遊びが得意だったり色々得意なことがあるよね。苦手なこともあるかもしれないけど、それで「あの子はダメ」「自分はダメ」と思わないことが大切なんだよ。皆にはそれぞれ得意なことがあるんだから、苦手なことがあったら「僕が手伝ってあげる、私がやってあげる」みたいに皆で支え合っていけたらいいよね‘‘

 

という話をしました。子どもたちは真剣に耳を傾けてくれました。とても有意義な時間を過ごせたと思います。

「人権」のようにとても大切なことだけど、子どもたちに伝えていくとなると難しいこともあります。でも導入の仕方、内容、伝え方を工夫すれば、どんなことでも伝えることが出来ますね。少しだけ専門的に人権教室を振り返ってみました。

2021年5月31日更新

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